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「注水で大腸内視鏡を容易に」(日経BPより)

日経BPより。

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「では、検査を始めます。楽にしてくださいね」。横浜市立市民病院内視鏡センター長の水上健氏は、検査台に横たわった患者に声を掛ける。大腸の運動を抑える鎮痙薬を投与した後、同氏が取り出したのは、水の入った注射筒。大腸内視鏡スコープを肛門に挿入した直後、2回に分けて100mLの水を直腸に注入した。
 同氏はモニターに映った腸管の内壁を見ながら、スコープを握る右手を左右にひねって挿入していく。「思ったよりも痛くないです」。患者はほっとした表情で語った。





過度の送気が苦痛の原因に

 一般の大腸内視鏡検査では、患者が苦痛を訴えることが少なくない。特に検査の序盤、S状結腸から下行結腸にかけての湾曲部(SD移行部)は、腹腔内で立体的にねじれた形態をしており、またS状結腸は腹膜に固定されていない。そのため、下行結腸に向けてスコープを真っすぐ押し込んだり、送気を繰り返したりすると、腸管が過膨張して腸間膜も引っ張られ、患者の苦痛や穿孔を引き起こす原因となる(図1)。

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患者の苦痛を軽減するために、場合によっては鎮静薬の投与も行われる。ただ、「強い痛みは穿孔の危険信号でもある。挿入手技が未熟な場合、鎮静薬の使用はかえってそれを見逃すリスクが増すことを念頭に置かなければならない」と水上氏は指摘する。
 そこで水上氏が実践するのが「浸水法」だ。「送気せずに注水と脱気を行うことで、湾曲したSD移行部を苦痛なく通すことができる。複雑なアングル操作は不要で、初心者でも習得しやすい」と太鼓判を押す。
 腸管は内壁が腸液で濡れてくっ付いた状態なので、通常はスコープ挿入時に、空気で腸管を膨らませる。
 だが、左側臥位で送気した場合、S状結腸から下行結腸にかけて、空気はスコープの進行方向とは反対側に集まる。「特に初心者は、進行方向の腸管を膨らませようと、大量に送気しがち」(水上氏)。S状結腸が過膨張すると腸管は伸び、湾曲が強くなる。そこにスコープを押し進めようとすると、腹腔内で腸管が大きくねじれたり、スコープが内壁を圧迫して痛みを生じるというわけだ。

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私が術前に大腸内視鏡を受けたときは2回とも鎮静剤を打たれた気がする。鎮静剤を打たれるとうとうとしているので、お腹が痛いことにも少し鈍感になる気がする。その状態だと確かに痛みを感じず腸壁に穴があく可能性もあるだろう。が、私は大腸内視鏡ではそれほど不快感はなかった。CTで腸に空気を入れた時の方が痛かった。
by fai_2010_220 | 2010-06-15 09:45 | 医療ニュース


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